子供の喪失と悲しみを癒すガイド ~生きること・失うこと~


子どもの喪失と悲しみを癒すガイド

「子どもの喪失と悲しみを癒すガイド ― 生きること・失うこと」
リンダ・ゴールドマン著 天貝由美子訳
創元社

子供が、大切な人の死をどうとらえるのか、どのような反応を見せるのか、どのように死と向き合っていくのかは、大人のそれに比べても随分と複雑な問題です。
第一に、子供の死の認識はその発達段階により随分違います。幼稚園児なら死を何か「眠りのような物、一時的な物」としてとらえるかもしれませんし、小学生の低学年では「お化けのような恐ろしい物、でも自分には起らない」といった認識を持っているかもしれません。しかし、小学校も高学年になれば、その死の認識は私達のそれと大差はなくなってきます。
そして、その死と向き合う態度も、大人とは違います。小学生以上になると、喪失の悲しみは、非常にしばしば学校での問題行動、成績の低下、八つ当たり、強がりとして表現され、周りの大人たちは戸惑うことになります。
この本は、子供の喪失に焦点を当て、実際に周りの大人は、子供の喪失への悲しみをどのように理解し、どのように子供を支えればいいのかを解説した非常に実務的な入門書です。 続きを読む